まじめな蜂蜜

はちみつとは?

働き蜂が集めてきた花の蜜をまず胃の近くにある蜜嚢に蓄えて巣に持ち帰り、巣で待っていた別の働き蜂に口移しします。蜜嚢には、酵素が分泌されており,花蜜と混ざり蜂蜜の熟成を助けます。
そして更に貯蔵室に運ばれ、みつばちは24時間寝ずに、羽ばたきによって水分をとばし、適度な濃度になったものがはちみつとなるのです。

はちみつの用途・効能

日本におけるはちみつの国内流通量は4~4.2万tですが、このうち半分はスポーツドリンクやドリンク剤及び医薬部外品に使われています。
はちみつは飲んでから20分でエネルギーに変わるというすぐれた特性があるからです。
一方の用途は、テーブルハニーと呼ばれる家庭用です。
国内流通量の中で、国産はちみつの生産量は2600tと6%にすぎません。
やけどをしたときに水で洗ったあとにはちみつを塗ると、保水効果、抗菌作用があるので、火ぶくれが起きません。
また、はちみつの保湿効果はのどにいいとして、のど飴として多く使われています。
はちみつを塗ると虫歯になりませんが、この効果は酵素の生きているはちみつだけです。
古代エジプトではミイラを腐敗させないために、はちみつとプロポリスを包帯に塗り、使われていました。

はちみつにおける価格差

輸入物の大半が加熱はちみつです。日本では国産はちみつは6%にすぎません。
はちみつが加熱か非加熱については、国の基準がないので、統計が有りません。
日本は、加熱はちみつも非加熱はちみつもどちらもはちみつとして表示できますが、EU及び米国は、加熱をしたはちみつや、タンパク質を除去したり、精製したものは、はちみつの表示が禁止されていますが、日本にはその様な規定はありません。
おそらく非加熱のはちみつは日本ではほんのわずかなのでしょう。
非加熱のはちみつは生はちみつと呼ばれることもあるようですが、本来の呼び方ではありません。
非加熱のはちみつの中でも、まじめな蜂蜜が製造販売しているような有機農法、自然農法の農家の花の受粉をお手伝いして、その里山や裏山で採蜜したはちみつはわずか0.1%にすぎないのです。
濃縮して大量に製造するはちみつモドキとは違い、製造原価が高いので、中国からの輸入物との価格差は10倍以上になります。
ニュージーランドのマヌカハニーなどのように、60倍もする高価なものもあります。

まじめな蜂蜜は、①美味しくて、えぐみがない栄養が豊富で、③安心・安全で、④蜜となる花の違いによって香りも違う多くの種類があります。

非加熱はちみつと加熱はちみつとの間には、美味しさに大きな違いがあります。
栄養分も全然違います。
同じ非加熱はちみつでも、しっかりと抗生物質や農薬の分析をすればわかりますが、有機農法、自然農法の農家の花の受粉を前提とするまじめな蜂蜜とそうでない蜂蜜には安心・安全面で違いがあります。
また、まじめな蜂蜜はほとんどが花の種類を1種類に絞ったものです。
蜂箱を持って、日本中の花の産地ではちみつを集めています。
だからまじめな蜂蜜には多くの種類があり、すべて味が違うのです。
自分の好みと料理の種類に合ったはちみつを選んでいただけるのは、まじめな蜂蜜の大きな特徴となっています。

加熱はちみつと非加熱はちみつの違い その1

花の開花時期は2週間。蜂は寝ずにはばたいて蜜を乾かして、酵素の混じったはちみつを熟成させ、3日ほどかけて糖度を上げていますが、中国のはちみつの生産方法では、水分が飛んでいない花蜜の状態で毎日しぼり、加熱して、有効成分を死活させ、水分を機械で乾かして作っています。
したがって、日本以外でははちみつとは表示ができません。
中国の国内法でも加熱はちみつは熟成していないため、はちみつとの表示は禁止されています。

非加熱のはちみつの中には、生きた酵素がたっぷり入っています。
しかし加熱すると酵素は分解され、機能しなくなります。
生きた酵素が含まれてるからこそ、身体の中で様々な栄養の橋渡しをしてくれるのです。
はちみつの命は酵素です。腸内環境を整える働きもあります。
非加熱のためはちみつに含まれているビタミン・ミネラルが壊れず、酵素同様に生きたまま入っています
私たちの体内で、酵素と生きたビタミン・ミネラルが協力し合い、その相乗効果で栄養素の吸収率をぐっと上げてくれます
加熱したはちみつと非加熱のはちみつは全く別物であるとお考えください。

はちみつの製造工程

1. 蜜蓋を切る
2. 遠心分離機にかける
3. フィルターにかけてゴミを取り除く
となっています。

1. 蜜蓋を切る
蜜蓋とは、完熟したはちみつ(みつばちたちが水分を飛ばしきった状態のはちみつ)にみつばちが自らの身体から出す蜜蝋でかぶせる蓋のことです。
蜜蓋があると、当然はちみつは出てきません。画像にあるような道具やナイフを使って蜜蓋を外すことで、はちみつを取り出しやすくします。

2. 遠心分離機にかける
次に遠心分離機(遠心力により、蜂の巣からはちみつを取り除く機械)で巣からはちみつを搾っていきます。イメージ的には、回転させる野菜の水切りの道具の規模を大きくしたような感じです。

3. フィルターに通す
こうしてできたはちみつは、フィルターに通してゴミを取り除きます。
はちみつは遠心分離機の下から出てくるようになっており、そこでフィルターにかけられます。
採蜜した直後のはちみつは、蜂の足や巣の欠片などの不純物が混じっています。
その不純物を取り除くためにあるのが、フィルターにかける工程です。
お茶を入れるときに茶葉が入らないように「こす」ようなイメージですね。
この工程があって初めて、お店で売っているような透き通ったようなはちみつになります。
こうして出来上がったはちみつは、一斗缶にいれて保存されます。(もしくは、直接瓶詰めされます)

加熱はちみつと非加熱はちみつの違い その2

非加熱のどろどろしたはちみつがフィルターを、ゆっくりと通ってゆくのを待つことをせず、はちみつを加熱して生産効率を上げることが多いのが実状です。
このように熱を加えて、はちみつを水のようにさらさらにしてからフィルターに通すことで、時間を短縮し、はちみつを採る回数を上げてゆきます。
当然、熱を加えてしまうと、効率が上がり量は取れるのですが、非加熱はちみつのように、本来のはちみつが持つ身体に良い成分を丸ごと残すことはできません
風味も飛び、エグミも生まれてしまい、本物のはちみつではなくなってしまうのです。

加熱はちみつと非加熱はちみつの違い その3

海外産の非加熱のはちみつでも、300kgもの大きなドラムで運ばれてきて、時間の経過も長いため、日本で商品化される際の瓶詰めの工程で加熱されてしまうことがあります。
船で運ぶ際に、どうしても船内の温度差のために固まってしまうことが多いからです。
固まるのは、はちみつの主要成分であるブドウ糖、果糖のうちブドウ糖の作用によるものです。
ブドウ 糖の多いハチミツほど結晶しやすくなりますが、結晶して成分が変化したわけではありません。
固まったはちみつは100℃くらいの温風庫の中に3日ほど入れて、どろどろに溶かしてから瓶詰めします。
当然、はちみつの中の酵素は死んでしまいます
味にはエグミが出て、せっかくのはちみつの風味は飛んでしまいます。

はちみつの味の違い

はちみつの味の違いは、蜂が蜜を吸う花の違いによるもので、非加熱はちみつでは花の香りがします
しかし加熱すると、香りがとんでしまいます。
まじめな蜂蜜では、クローバー、菩提樹、蕎麦、アカシア、りんご、みかん、さくら、レンゲ、トチノ木、牧場の花々、熊野水木、山藤、ハゼなどのハチミツを販売しています。
香りの違い、風味の違いをお楽しみください。

下記の画像をクリック

農薬の使用

ネオニコチノイドという農薬の使用で、蜜蜂がいなくなった話は有名です。
浸透性農薬のネオニコチノイドが15年くらい前に生まれるまでは、有機リン系の農薬が使用されていて、、野菜や果物の葉や果実の表面に白い粉がついたような状態になっていました。
ネオニコチノイドでは、白い粉がつかないのです。
また、残留性が長いので、効果が長続きするという特徴もありました。
アメリカでは、モンサント、日本では住友化学をはじめとする数社の製造によるもので、ネオニコチノイドは日本でも大量に販売されました。
最初は、人間には健康に害はないとの触れ込みでしたが、最近は、世界の多くの科学者が健康障害に警鐘を流し始めています。
北海道ではその影響で、田んぼにユスリカやミミズがいなくなりました。
そして、トンボやメダカ、ゲンゴロウ、更に多くの生物が消えています。
土壌に残留が進むにつれ、生物多様性も失われていったのです。
ネオニコチノイドはヨーロッパでは使用禁止で、アメリカでも使用はごくわずかです。
ヨーロッパで禁止されたのは養蜂組合が裁判所に訴えたからです。
スクープされて、大きな話題になりました。
いったん使用を差し止めて、5年経って状況が変わるかどうか試してみよう。状況が変わらなければ、はじめて原因ではないといえる、そういった判断が裁判所によって下されました。
その結果、ネオニコチノイドの使用が禁止になったのです。
ネオニコチノイドを一番使っているのが中国、次に韓国、日本が3番目です。
去年11月にヨーロッパでは熊本のいちごと青森のりんごの輸入を禁止しました。
日本では農作物の輸出が叫ばれていますが、農薬の使用が大きな妨げになることを思い知らされたのです。
人間の場合、200年かかって遺伝による障害が出てきますが、蜂は成虫になって50日しか生きませんから、人間の200年を短期間に繰り返してきたわけです。
蜂が消えた現実から人間は学ぶ必要があります。
子どもの4人に1人が発達障がいと言われている日本の現状も、農薬の影響で無いとはあながち言い切れないのではないでしょうか。

まじめな蜂蜜のビジネス形態

まじめな蜂蜜が提携する、日本中の有機農法または自然農法を行う農家を移動して、自分たちの蜂の命を守りながら、蜂蜜の生産を行っています。
1か所あたり、4トントラックで100箱の蜂を持って行きます。
4月から10月まで同時に最大4か所を移動して行きます。
花が咲きそうだという情報をもらうと、1週間前くらいに現地に行きます。
一つの花が咲くのは2週間くらいですが、ソバの花などは2か月くらい違う花が咲き続けています。
花によって滞在期間は様々です。
まじめな蜂蜜では、地域ごとに4人の養蜂家に管理をお願いしています。
熊に巣箱をこわされないようにするとか、間違って農薬の空中散布がされないように監視するとか、盗まれないようにするとか、管理には手間がかかります。その場に巣箱を放置しておくことはできません。

提携農家の情報をOPENにするのは難しい

養蜂振興法という法律があって、蜂の移動には行政の移動許可が必要となっています。
蜂は家畜(鶏以下の小動物)だからです。
みつばちには伝染病があって、これが発見されると焼却しなければなりません。
そのため、必ず保健所が蜂が伝染病にかかっていないかどうかを確認するため、移動するごとに蜂を見に来ますが、行政も個人情報として、どの養蜂家がどの農家でやっているかの情報はOPENにしていません。
みつばちは4キロ移動するので、厳密に有機農法、自然農法の農家の花の蜜だけを集めているわけではないという事情もあります。
まじめな蜂蜜では県名と花の種類は公開しています。

残留農薬のチェック

食品中に残留する農薬などが、人の健康に害を及ぼすことのないよう、厚生労働省は、全ての農薬、飼料添加物、動物用医薬品について、残留基準を設定しています。
残留基準は、食品安全委員会が人が摂取しても安全と評価した量の範囲で、食品ごとに設定されており、農薬などが基準値を超えて残留する食品の販売、輸入などは、食品衛生法により、禁止されています(いわゆる「ポジティブリスト制度」)。
まじめな蜂蜜では、ポジティブリストによる検査を検査機関にお願いしています。
ミツバチが元気だと、受粉が増え、作物の生産量が増えます。
しかし残留農薬などが許容量を超えると、ミツバチは受粉することができなくなります。
ミツバチが元気だということを証明するためにも、残留農薬のチェックは重要と考えます。
消費者にとって、安心安全なものを提供していくのは、農家として当然ではないでしょうか。
今までJAが農薬の使用を農家に薦めてきたことには、問題があったと言わざるを得ません。

有機JAS

先進国で日本だけが、はちみつにオーガニックを意味する有機JASが適用されていません
海外ではオーガニックの認定が取れるので、まじめな蜂蜜と同じような取り組みをしている養蜂家はいると思いますが、日本では他には聞きません。
ブラジルでは農薬使用場所から10キロ離れていないとオーガニックと認められませんが、日本では20cm離れていれば認められているからです。
風が吹いたら、雨で土が流れたらおしまいです。
4キロ飛ぶミツバチの養蜂家にとっては、日本の有機JASが不合理であることがよくわかります。

おいしい蜂蜜の販売方法

オーガニック製品を扱うIN YOU及び自社ネット、問屋を通してのネット販売、マルシェでの販売、レストランへの直販です。
マルシェ販売を通じての消費者との直接の会話のやりとりも重要です。
購入されたお客様の口コミを通じて、高価な理由に納得していただき、新たな購入者が広がっていきます。
子ども連れだけでなく、おじいちゃんおばあちゃんと一緒の方も多く、孫のために買って行かれます。
1歳以下の子どもには小児ボツリヌス菌の影響で、ハチミツの食用が禁止されていますが、自分がはちみつを食べても大丈夫かとお客様に聞かれました。
おかあさんが食用しても、母乳に影響は一切出ません。
母乳を通じて、小児ボツリヌス菌が赤ちゃんの口に入ることはないので、安心してご利用ください。

レストランとの関わり

調布市国領のイタリアンレストラン、ドンブラボーで使われているのがクローバーの蜂蜜。
横須賀中央のイタリアンレストラン、セッテで花々の蜂蜜を使っています。
新宿のフレンチレストラン、ハイアットリージェンシーの1階のトロワグロ、日比谷のミッドタウンのビュレットが菩提樹の蜂蜜をスィーツに使っています。
レストランには800グラムの業務サイズの袋で販売しています。

今後の展開と夢

ハネムーンで使う、ハチミツのお酒ミードを国産のハチミツで作って、販売したい。
島全体がオーガニックの環境にある沖縄県久米島でトロピカルフルーツでのハチミツを作りたいと考えています。
地域の行政とも話を進めており、はちみつを久米島の特産にし、元気なミツバチを増やしていきたいからです。