障がい者の社会進出

ここでいう障がい者は、知的障がい、精神障がい、身体障がい、の3障がいを言います。

そして社会進出とは、一般的には「就労」と捉えられるかもしれませんが、ここではもう少し広く、社会にとって必要な存在としてその役割を果たしていくことを考えていきたいと思います。
就労で所属する組織や関係する人たちから必要とされることは勿論、家族や仲間に何らかのお仕事をすることで得られるかけがえのない信頼感であったり、困った人に対する優しい行動や継続的な関わりも、大事な役割です。
それらすべては、その人にとっての「社会進出」です。

 それは「関わり合い」とも置き換えられます。
この関わり合いを通じて、就労やボランティアや各種の活動があるのだと思います。
 その「社会進出」を共に考えて行くのが、「あすぷろ実行委員会」というコミュニティとなります。

 障がい者の社会進出は、「就労」「学業」「社会活動」など、当事者から様々なニーズがあると思いますが、その気持ちを受け止め、実現の妨げになっている何かを一緒に見据えながら、できる限りの支援を考えるためにネットワークを築いていきたいと考えています。

■就労

上記のニーズのうち、まずは「就労」について基本的な情報をお知らせします。
就労に関する公的サービスは、大きく分けて
「就労移行支援」「就労継続支援A型」「就労継続支援B型」の3つがあります。

「就労移行支援」は、障害者総合支援法に定められた障害福祉サービスのひとつであり、そのサービスを提供する事業所を就労移行支援事業所と言います。
障がいのある方に、仕事をする上で必要なスキル等を身につける職業訓練のほか、面接対策などを通して就職活動をサポートします。
また役所やハローワーク、病院等の関連機関と連携しながら、個々の適性に合った就職を目指します。
就職後には職場への定着支援もあるため、仕事が長続きしにくい方にも対応するのが一般的なサービス内容です。

「就労継続支援A型」は、障害者総合支援法(旧 障害者自立支援法)に定められた就労支援事業のひとつです。
一般企業への就職が困難な障がい者に就労機会を提供するとともに、生産活動を通じて、その知識と能力の向上に必要な訓練などの障がい福祉サービスを供給することを目的としています。
障がい者と雇用契約を結び、原則として最低賃金を保障するしくみの「雇用型」の障がい福祉サービスです。

「就労継続支援B型」は、障害者総合支援法(旧 障害者自立支援法)に基づく就労継続支援のための施設です。
現地点で一般企業への就職が困難な障がいをお持ちの方に就労機会を提供するとともに、生産活動を通じて、その知識と能力の向上に必要な訓練などの障がい福祉サービスを供与することを目的としています。
B型は雇用契約を結ばず、利用者が作業分のお金を工賃としてもらい、比較的自由に働ける「非雇用型」です。

 就労移行支援事業のサービスを利用できるのは、一般就労等を希望する原則18歳以上から65歳未満の障害や難病のある方。例えば、精神障害、統合失調症、うつ病、躁鬱病(双極性障害)、気分障害、不安障害、適応障害、強迫性障害、てんかん、発達障害、アスペルガー症候群、自閉症、ADHD(注意欠如・多動性障害)、学習障害、身体障害(難聴・盲・マヒ等による肢体不自由・内部障害など)、知的障害などあります。
このほかにも障害者総合支援法の対象疾病となっている難病等ある方も通所可能なほか、障害者手帳等を所持していない場合でも自治体の判断によって利用できる場合もあります。

■学業

 学業はいまや、若年者だけに限らず世代を越えて機会が与えられています。
生涯を通じて知識や教養を身に着けられる幸せは障がいによって妨げられることはできません。
さらに、障がいや疾患によって義務教育時に勉強が出来なかった人、高校や大学などに入ったものの、障がいや疾患による体の変調によって途中退学しなければいけなかった人など、学業における挫折感を味わっている人も少なくありません。

 このような人が学び直し、再チャレンジできる仕組みづくりも必要と考えています。

■社会活動

 自然災害が多い日本において、地震や台風など全国どの地域も安全ではありません。
いつどこで誰が、被災地・被災者になるのか分かりません。
自然災害時にボランティアが駆け付けるこの国の風土はそのような災害を繰り返しての結果でもあります。
支援する側がいつか支援される側になるかもしれない。
そんな考えに基づき行動するのは健常者に限る必要はありません。障がい者も同様です。
ですから、障がいがあっても「支援をしたい」という思いでボランティアに参加する意志があれば、それを共に考え、実現していきながら、それが当たり前になる風土をつくるのも私たちの大きな役割と考えています。
東日本大震災以降、災害時にはボランティアとなる人が増えているように、障がい者も、そのボランティアの思いの中に確実に存在できるような風土を作っていきたいと考えています。

このほかにも障がい者の社会進出に向けた活動を行ってまいります。
そしていつしか、「障がい者の社会進出」という言葉そのものがなくなって、障がい者が普通にそこにいる、という世の中を目指して、活動してまいります。